突発性難聴の鍼灸治療


突発性難聴はなぜ起こる?

 突発性難聴は、文字通り、ある日突然耳の聞こえが悪くなる病気です。耳鳴りや目眩(めまい)症状を伴うこともあります。

 

 突発性難聴は、内耳の中に蝸牛という部分があり、さらにその中にある音を感じて脳に伝える役割をしている有毛細胞がダメージを受けてしまうことで発症するとされています。

 

 その原因としては、ウィルス感染説循環障害説などがありますが、原因が特定されていない原因不明の病気になります。


突発性難聴になったらすぐ病院へ!

 突発性難聴の治療の一番のポイントは、一刻も早く受診し、患部の炎症を強力に抑えるステロイド薬を服用することです。前述したように、有毛細胞がダメージを受けることで突発性難聴を発症するのですが、上手にダメージコントロールして、最小限のダメージに抑えることで突発性難聴を改善させるようにすることが最優先です。

 

 治療開始が早ければ早いほど治療効果が高く、逆に治療開始が遅れれば遅れるほど治療効果も下がり、完治が難しくなると言われています。残念ながら一度強いダメージを受けて破壊されてしまった有毛細胞は元に戻らない、とされています。

 なので一刻も早く炎症によるダメージを抑えるためにステロイド薬を服用することが大切になります。他にも循環障害を改善するための血管拡張薬やビタミンB12製剤などの服用をすることもあります。


突発性難聴の鍼灸治療

 突発性難聴の原因として疑われているウィルス感染説にはステロイド薬が最も効果的ですが、ウィルス感染による炎症は最初の数日間がひどくて徐々に収まっていきますが、もう一つの循環障害説が主な原因で発症した場合には、鍼灸治療が有効なケースがあります。特に慢性的な首こり・肩こりがある人は、首こり・肩こりを改善させることで早期回復を目指します。

 もちろん病院の投薬治療と併用していただくのですが、鍼灸治療もあわせて活用していただき、回復の一助になれれば、と思います。自宅でできる血流改善の耳マッサージなども指導させていただきます。