気象病・天気痛の鍼灸治療


 

気象病・天気痛とは

 天気(気象)の変化によって片頭痛・めまい・うつ症状・喘息など様々な症状を引き起こしたり、悪化させたりする病気のことを「気象病」といいます。

 

 昔から関節リウマチの患者さんの中に天気の変動に敏感な人が多いのは周知の事実です。その中でも首痛・肩痛・腰痛・神経痛などの痛みを悪化させるものを「天気痛」などといいます。

 特に春先は寒暖差が大きいので気象病になりやすくなります。最近はアプリなどを使って「天気痛予報」を見ることで事前に知ることができます。事前に天気痛の起きやすさを予報で知ることができるので予防的に薬を飲むことなどができるようになりました。


気象病・天気痛の原因は?

 気象の変化によって起こる様々な症状が気象病ですが、「気象の変化」を具体的に言えば、気圧の変化寒暖差などがあります。気圧の変化や寒暖差が激しいと“自律神経”が乱れてしまいます。いわゆる「自律神経失調症」によって起こる諸症状と重なる部分がかなりあると思います。

 気象病・天気痛は自律神経のうちの交感神経が優位になり、過剰に働いてしまっている状態だといわれています。内耳の奥にあるセンサーが気圧の変化を感知しています。このセンサーが過敏になってしまうと少しの気圧の変化にも反応してしまい、気象病にもなりやすいようです。


気象病・天気痛鍼灸治療

 気象の変化によって引き起こされる諸症状(片頭痛・めまい・うつ症状・喘息・神経痛など)に共通するものは何かと突き詰めていくことで治療のポイントが見えてきます。

 共通点として挙げることができる一つのポイントは「自律神経の失調」です。自律神経は交感神経と副交感神経のバランスで成り立っています。気象病は、過剰な交感神経の優位を治してあげればいいのです。

 治療のポイントは、崩れてしまった自律神経のバランスを整えてあげれば良いことになります。人には自然治癒力が備わっていますので、少しでもキッカケを与えてあげれば改善していくことも珍しくありません。


セルフケアのすすめ

 もちろん改善のキッカケの与え方は自分自身でもできますので、はじめは自宅でリラックスしながらセルフケアをしてみてください。ウオーキングなど軽い運動するのも良いと思います。また耳マッサージも良いと思います。内耳の奥に気圧のセンサーがあるので耳マッサージして血流を良くしてあげるのはプラスの作用が期待できます。

 

 

 


 当HP内にある自宅で出来るセルフケア<呼吸法・気功・ストレッチ>でも紹介していますので参考にしていただければ幸いです。気象病・天気痛に自律神経のアンバランスが関わっているので過度な心理的ストレスも誘因になり得ます。上手にリラックスできる環境に身を置くようにするのも大切です。

 それでも不充分であれば、鍼灸治療などのプロの技を活用することもアリだと思います。

 

 

 

 

関連記事

 

自律神経失調症の鍼灸