自宅で出来るセルフケア<呼吸法・気功・ストレッチ>


ヨガ

ヨガ 東洋医学的「自律神経失調症」対策


呼吸法または瞑想法

 

 ふだん呼吸は無意識のうちに行われています。健康な時はあまり意識することはありませんが、不健康状態だと呼吸は乱れます。

 

 自律神経失調症の患者さんでも慢性的に息が苦しくて困っているケースは少なくありません。過度なストレスがかかり過ぎて過呼吸になることはよく知られています。逆に健康な人は呼吸も上手にできています。


 最近では、スポーツ選手や企業でも取り入れられるなどしてマインドフルネスが流行っているようですが、日常生活で外部からの多すぎる刺激を浴びて疲弊したままにせず、心や体の声を聴いてみることが大切です。

 


 西洋医学的にも呼吸法はおおいに活用できます。呼吸は、吐く(呼気)と吸う(吸気)から成り立っていますが、吐く時に副交感神経が、吸う時に交感神経がよく働きます。この原理をわかってしまえば、「吸う」よりも長く「吐く」ことを意識して呼吸すれば自然に副交感神経が優位になります。副交感神経が優位になるとリラックスできるので緊張しすぎた心と身体も少しゆるみます。


 通常は「呼:吸=2:1」の割合で呼吸しているのですが、過呼吸の時は「呼:吸=1:1」の割合になっているので対処法は、口をすぼめて「呼:吸=2:1」になるように、ゆっくり&ゆったりと長く「吐く」ように意識をします。

 

 呼吸法に慣れてきたら「呼:吸=3:1」の呼吸もオススメです。吸うよりも3倍吐く呼吸ですね。就寝前などリラックスして快眠を得たい場合は「呼:吸=3:1」の呼吸法を実践することで質の高い睡眠をとることができます。最初は「呼:吸=2:1」とか「呼:吸=3:1」とか意識しすぎて上手にリラックスできずにうまくできないかもしれません。でもすぐ慣れます。


 東洋医学的な呼吸法ということで言えば、ヘソの下にある丹田を意識して呼吸することをオススメします。鼻から吸った新鮮な空気が丹田に入っていき、口をすぼめて出ていく。そのようにイメージしながら実践します。

 


気功

 

 気功は実践してから日が浅いのであまり紹介する資格もないのですが、最近、気功を実践している患者さんに勧められた本が盛鶴延氏の『気功革命 癒す力を呼び覚ます』です。図解も多くて惜しみなく伝授してくれています。本書の【はじめに】の冒頭に「現代人のほとんどは気の赤字。病気の本当の原因は気の赤字にある。」と書かれています。気功の中に呼吸法も入っていますが、上記の呼吸法・瞑想法からのステップアップとして気功も有益だと思います。

 


ストレッチ・体操

 

 ストレッチにしても体操にしても様々なストレッチ法・体操法があるので自分にあったやり方で実践するのが一番良いはずです。よくあるのが三日坊主で終わってしまうことです。どんな良いストレッチ法・体操法でも続けて実践しなくては効果が期待できないのですから、とにかく相性の良い方法を継続的にやることに尽きます。ひとりではどうしても続かないのであれば、カーブスでもよいでしょう。ただし「女性だけの30分健康体操教室」なので男性はスポーツジムなどになりますね。

 

 個人的に実践しているのは、竹井仁先生の「筋膜リリース」と酒井慎太郎先生の「仙腸関節のケア」になります。「筋膜リリース」は、最初はYouTubeの動画を見ながら実践するのがオススメです。「仙腸関節のケア」は、テニスボールやゴムボールなどを使って仙腸関節をグリグリ圧迫してケアするやり方です。はじめは痛いかもしれませんが、だんだん心地よい感覚に変化していきます。

 

 

 

首こり(首コリ) 参考文献

 

・『自分でできる! 筋膜リリースパーフェクトガイド 筋膜博士が教える決定版』 竹井仁

・『肩こり・首痛は99%完治する』酒井慎太郎

・『「さする&伸ばす」で痛みを解消! 筋膜ストレッチ』 小井手智啓
・『1日1分 筋膜リリース -痛みとこりがラクになる』 滝澤幸一